日本発のチベット語システム、MacOS X Leopardに標準搭載。

すべてのチベット語ユーザが普通にチベット語をコンピュータで使えるために。このコンセプトを元に、研究を重ねてきた大谷大学が開発したチベット語システムがついにMacOS X Leopardに搭載されました。

 本日、京都市上京区、大谷大学真宗総合研究所は1990年代より開発し続けてきまたチベット語のフォントとキー配列をセットにしたTibetan Language Kitが、2007年10月26日(金)午後6時に発売されたアップル社のオペレーティング・システム「Mac OS X v10.5 Leopard」「Mac OS X Server Leopard」に標準装備のチベット語環境として正式に搭載されたことを発表します。

 このOtani Unicode Tibetan Language Kit for Macintoshは、1988年にブータン政府の援助のもとに行われていた開発プロジェクトを、世界的にも有数のチベット仏教文献を所蔵する大谷大学が引き継ぎ、世界で唯一のOSレベルのチベット語環境をすべての研究者に提供する目的で1990年代より進められてきた研究プロジェクトの成果です。

 1996年より無料配布が開始され、2000年からはウェブサイト上で無料配布してきましたが、このたび、米国アップル本社のOS Frameworks Software Engineeringグループとの共同開発により、正式にMacOS X の一部として配布されることとなりました。これは日本の研究機関と世界的なシェアを誇るコンピュータ・メーカーとの画期的な共同開発事業の成果であると同時に、今後チベット語を使うすべての人々にとっての歴史的な第一歩となりました。

 このリリースにより、すべてのMacユーザは、日本語や英語と同じように、チベット語を表示したり、入力したりすることがとても簡単にできるようになりました。たとえば、チベット語のワープロ文書を作成したり、ウェブページを閲覧したり、開発したり、さらにはメールやチャットといったチベット語を使ったコミュニケーションが可能となります。また研究者にとっては、表計算、データベース、ページ・レイアウト等が簡単にできるようになったため、さまざまなツールをインストールしたり、改造する時間が不要となり、次世代型の研究に専念できるようになりました。

 今回MacOS X Leopardに採用されたOtani Unicode Tibetan Language Kitはチベット文字について、「ユニコード標準」という文字コード規格に対応しています。これは旧バージョンからの大幅なアップデートです。今回のアップデートにより、Macで作成されたドキュメントをWindows VistaやLinuxなど、ユニコードをサポートしている他のすべてのOSの上で互換性をもたせながら、情報共有することが可能となりました。

 また真宗総合研究所では、旧バージョンで作成したデータを、より新しいフォーマットへと変換するユーティリティも開発しています。西蔵文献研究班によるすべての成果は、既にユニコードに変換され、今年中に、これらを、インターネット上のウェブページで利用できるようになりました。